18650 PD対応モバイルバッテリーケース
注意喚起
この記事では18650リチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーケースは推奨しません。
安全面で不安が残るガジェットになります。リスクがあると認識したうえでお読みいただくようお願いいたします。
また、もしこのケースを使用する場合は18650電池はPSDマーク付きをお使いいただいたほうが良いと思います。
参考(ASCII.jp):日本でも注目を集めそうな「DIYモバイルバッテリーケース」を衝動買い
安全面で少しでも不安を感じる場合はこれを使わないでください。
リスクを下げるためには大手の電気屋さんで購入できる
モバイルバッテリーを使用するほうが良いと考えます。
PD対応のモバイルバッテリーケースを購入してみました。
18650 バッテリーパワーバンクボックス 22.5W 高速充電 LCD ディスプレイ 20000MAh 電源ボード 6X18650 バッテリー用パワーバンクケースです。
アマゾンの封筒から出した後の外観はこんな感じです。説明書すらないスパルタンな仕様。

カバーにスペックが書いてありました。
型番はpower bank S6です。複数の業者から同じものが出品されてました。
電池を入れてないのにバッテリー容量を記載するとは、なんて強気なケースなんだ…。

カバーの裏側にはたくさん爪があります。嵌め殺しです。分解することを考慮して削るべきか、そのまま勢いで嵌めるかが悩み処。
現時点ではまだカバーをはめていません。とりあえずカバー無しで家の中で慎重に見極めてます。




気になる基板はこんな感じ。
表裏をデータシートと見比べて確認しましたが電源周りのコンデンサ、抵抗は実装されてそうな感じでした。
ただし実装状態ではコンデンサ容量を測れないのであくまで見た目での判断。。
表示器回りの比較は面倒になってきて諦めました。まぁ、正しく表示されてるしええやろ!?
まずは簡単に見える面を。
WNL-S6 V8.0のシルク印刷がありました。

ICチップはiSmartWare(珠海智融科技股份有限公司)のSW6208Sです。
同社の別チップになりますがiSmartWareはUGREENの300W USB充電器にも採用されているようです。
参考情報(イチケンさん):UGREENの300W USB充電器を分解検証 【これ産業用電源だろ!!】

電解コンデンサはchengx(东莞市承兴电子有限公司)の-40~+105度、35V、100μFのものです。
データシート上では25V、22μF×3ですが安全マージンを考えているのでしょうか?ちょっといいスペックのものを選定している気がします。
ただ変えられるなら同スペックの日本メーカ品コンデンサに変えてみたい。。


18650電池を入れて使用してみました。PD出力の場合は緑色のランプが光ります。
低速充電ですが手持ちのノートPCがPDで充電できたのはありがたかったです。
18650電池6本、ざっくり言うとノートPCと同等の外部バッテリー容量です。
リスクと向き合えばこれはありがたいスペックのケースです。

同じような写真ですいません。このモバイルバッテリーを充電するときのスペックはこんな感じです。
性能の低い大容量のバッテリーだと、充電にも時間がかかることがありますが、
こいつはだいたい9V×2Aといい感じの性能で充電されていきました。この価格帯で18W相当は驚異的!?

私なりに基板を観察してみましたが過熱保護のNTCサーミスタを見つけることはできませんでした。
ここが一番の心配点、この製品をおすすめできない理由です。
なんか悔しいのでSW6208のデータシートと見比べてデジタルマルチメータで追っかけてみると
下記のR6(103抵抗チップ)が18PIN(NTC端子)に繋がっていました。

また、基板の反対面の気になる空きランドを確認すると同様の個所に繋がっていました。

データシートを読み込むと18PIN(NTC端子)には103AT NTCサーミスタを繋ぐようでしたので、
R6(103抵抗チップ)を取り外して103AT NTCサーミスタをつないでみました。
ドライヤーで温めるとちゃんと過熱保護の出力制限を確認できて満足です。
※出力制限される温度は未計測、温度閾値が正しいのかは確認しておりません。
ただ、私の環境では充放電時には電池がそこまで昇温せず、万が一の安全装置を追加したようなイメージです。

SW6208のデータシートと見比べてこれでよいと思えるなら使用をご検討いただいてもよいのかもしれませんが、
そもそもリチウムイオン電池は発火の危険がある代物です。
websiteは色んな人が閲覧できる環境ですので、ここではこのガジェットは万人に対しては非推奨とコメントさせていただきます。
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